コンテンツにスキップ

AWS Cost and Usage Report (CUR)

1. サービス概要

AWS Cost and Usage Report (CUR) は、AWS の利用料金とコストに関する包括的なデータを提供するサービスである。
詳細なリソースレベルでのコストと使用状況のデータを含むレポートを、Amazon S3 バケットに定期的に配信する。
このレポートを利用することで、コストをより詳細に分析し、コスト最適化の機会を特定し、AWS の利用状況を把握できる。
組織全体のコスト管理と効率的な AWS 利用に貢献する。

主なユースケースとして、

  • AWS コスト分析
  • コスト最適化
  • 請求処理
  • RI(リザーブドインスタンス)や Savings Plans の利用状況の追跡
  • 部門ごとのコスト配分
  • 機械学習によるコスト予測

などが挙げられる。
AWS CUR は、これらのユースケースに対応するための詳細なデータを提供し、AWS のコスト管理に必要な情報を包括的に取得できる。

2. 主な特徴と機能

2.1 詳細なコストデータ

CUR は、AWS の利用料金とコストに関する詳細なデータを提供する。
リソースレベルでのコストデータ、使用量データ、タグデータ、リザーブドインスタンス(RI)や Savings Plans に関する情報などを含みる。

2.2 定期的なレポート配信

設定した Amazon S3 バケットに、レポートを定期的に(1 時間ごと、または 1 日ごと)配信する。
これにより、常に最新のコストデータを利用でき、コスト分析を自動化できる。

2.3 データフォーマット

レポートは、CSV 形式または Parquet 形式で配信できる。
Parquet 形式は、データ分析に最適化された列指向のデータ形式であり、大規模なデータセットのクエリを効率的に実行できる。

2.4 カスタマイズ可能なレポート

レポートに含めるデータをカスタマイズできる。
例えば、特定のサービス、タグ、リージョン、リソースタイプなどのデータを絞り込むことができる。

2.5 Athena との統合

Amazon Athena と統合することで、S3 バケットに保存された CUR データを SQL クエリで分析できる。 これにより、複雑なコスト分析を簡単に行うことができる。

2.6 QuickSight との統合

Amazon QuickSight と統合することで、CUR データを可視化し、インタラクティブなダッシュボードを作成できる。
これにより、コストトレンドやコスト要因を把握し、より効果的なコスト管理を実現できる。

2.7 統合性と拡張性

AWS CUR は、AWS の他のサービス(Amazon S3、Amazon Athena、Amazon QuickSight など)と密接に統合されている。
また、API を利用して、レポートの生成や管理を自動化することもできる。

3. アーキテクチャおよび技術要素

  1. ユーザーは、AWS マネジメントコンソールまたは API を通じて、AWS CUR を設定。
  2. CUR は、AWS のコストと使用量のデータを収集し、レポートを生成。
  3. レポートは、指定された Amazon S3 バケットに定期的に配信。
  4. ユーザーは、Amazon Athena や Amazon QuickSight などのサービスを利用して、レポートを分析。
  5. 必要に応じて、レポートをダウンロードし、カスタムツールで分析。

AWS CUR は、AWS のインフラ上に構築されており、高い可用性とスケーラビリティを提供する。
レポート生成や配信は AWS が行うため、ユーザーはインフラの管理を行う必要はない。

4. セキュリティと認証・認可

AWS CUR は、AWS のセキュリティモデルに準拠しており、コストデータのセキュリティを確保するために、以下の機能を提供する:

  • IAM 統合: AWS Identity and Access Management (IAM) を利用して、AWS CUR へのアクセスを制御する。
  • S3 バケットポリシー: CUR レポートが保存される S3 バケットのアクセス権限を制御できる。
  • データ暗号化: レポートは転送中および保存時に暗号化される。
  • アクセス制御: IAM ポリシーを通じて、ユーザーやグループごとに、CUR レポートのアクセス権限を詳細に制御できる。

これらのセキュリティ対策により、コストデータへの不正アクセスを防止し、機密情報を保護できる。

5. 料金形態

AWS Cost and Usage Report (CUR) は、無料で利用できるサービスである。

ただし、CUR レポートを保存する Amazon S3 バケット、およびレポートを分析するための Amazon Athena や Amazon QuickSight などの AWS サービスの利用料は発生する。

6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン

AWS CUR は、様々な AWS 利用環境で利用できる。一般的なパターンは以下の通りである:

  • 詳細なコスト分析: リソースレベルでのコストデータを分析し、コスト削減の機会を特定。
  • 請求処理の自動化: CUR データを基に、請求処理を自動化し、コスト配分を行う。
  • RI/Savings Plans の利用状況の追跡: RI や Savings Plans の利用状況を分析し、カバレッジや利用率を最適化。
  • 部門ごとのコスト配分: タグを利用して、部門ごとのコストを配分し、コスト責任を明確化。
  • 機械学習によるコスト予測: CUR データを機械学習モデルに投入し、将来のコストを予測。
  • クラウド利用状況の把握: サービス、リージョン、リソースタイプごとのコストと使用量を把握。

7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)

  1. AWS マネジメントコンソールから AWS Cost and Usage Report を開き、新しいレポートを作成。
  2. レポート名、配信先 S3 バケット、レポートのフォーマット(CSV, Parquet)などを設定。
  3. レポートに含めるデータをカスタマイズ(サービス、タグ、リージョンなど)。
  4. レポートの配信頻度(1 時間ごと、または 1 日ごと)を設定。
  5. 作成したレポートを保存し、S3 バケットへのレポート配信を確認。
  6. Amazon Athena や Amazon QuickSight でレポートを分析。

8. 試験で問われやすいポイント

8.1 詳細なコストデータ

  • 内容: リソースレベルでのコストデータ、使用量データ、タグデータ、RI/Savings Plans 情報。
  • 利用: コスト分析、コスト最適化、請求処理。
  • 試験対策: 提供されるデータの種類、利用ケースが問われる。

8.2 定期的なレポート配信

  • 配信先: Amazon S3 バケット。
  • 頻度: 1 時間ごと、または 1 日ごと。
  • 試験対策: レポート配信の仕組み、頻度の設定が問われる。

8.3 データフォーマット

  • 形式: CSV 形式、または Parquet 形式。
  • 特徴: Parquet 形式はデータ分析に最適化された列指向のデータ形式。
  • 試験対策: 各データ形式の特徴、利用ケースが問われる。

8.4 カスタマイズ可能なレポート

  • 機能: レポートに含めるデータをカスタマイズ可能。
  • 利用: 必要なデータのみをレポートに含め、効率的にコスト分析を行う。
  • 試験対策: レポートのカスタマイズ方法、絞り込み条件が問われる。

8.5 Athena との統合

  • 連携: CUR データを Amazon Athena で SQL クエリで分析。
  • 利用: 複雑なコスト分析を容易に行う。
  • 試験対策: Athena との連携方法、SQL クエリの実行方法が問われる。

8.6 QuickSight との統合

  • 連携: CUR データを Amazon QuickSight で可視化。
  • 利用: インタラクティブなダッシュボードを作成し、コストトレンドを把握。
  • 試験対策: QuickSight との連携方法、ダッシュボード作成方法が問われる。

8.7 料金体系

  • 料金: AWS CUR 自体は無料。
  • 関連料金: S3、Athena、QuickSight など、関連サービスの利用料が発生。
  • 試験対策: 料金体系、関連サービスの料金が問われる。

8.8 類似・関連サービスとの比較

  • AWS Budgets: 予算設定とアラートを提供するサービス。CUR は詳細なコストデータを提供する。
  • AWS Cost Explorer: コスト分析、可視化に特化したサービス。CUR はデータソースとして利用できる。

8.9 試験で頻出となる具体的な問われ方と答え

  • Q: AWS Cost and Usage Report (CUR) は何を提供するサービスか?
  • A: AWS の利用料金とコストに関する詳細なデータを提供する。
  • Q: AWS CUR のレポートは、どのような形式で配信されるか?
  • A: CSV 形式または Parquet 形式で配信される。
  • Q: AWS CUR のレポートは、どのような場所に配信されるか?
  • A: Amazon S3 バケットに配信される。
  • Q: AWS CUR で、レポートに含めるデータをカスタマイズすることはできるか?
  • A: はい、特定のサービス、タグ、リージョンなどのデータを絞り込むことができる。
  • Q: AWS CUR の料金は?
  • A: 無料で利用できるが、関連サービスの利用料が発生する。