AWS Wavelength
1. サービス概要¶
AWS Wavelength は、5G ネットワークのエッジに AWS のコンピューティングおよびストレージサービスを組み込むことで、超低レイテンシーを必要とするアプリケーションをモバイルデバイスやエンドユーザーの近くで実行できるようにするサービスである。
ユーザーは、通信事業者の 5G ネットワークのエッジで、EC2 インスタンス、EBS ボリューム、VPC などの AWS サービスを利用し、データ処理を高速化し、応答時間を短縮できる。
これにより、モバイルデバイスやエンドユーザーのエクスペリエンスを向上させ、新しいアプリケーションの可能性を広げることができる。
主なユースケースとして、
- リアルタイムゲーム
- AR/VR アプリケーション
- 機械学習推論
- 自動運転
- スマートシティ
- コネクテッドカー
- 産業オートメーション
などが挙げられる。
AWS Wavelength は、これらのユースケースに対応するための様々な機能と、AWS の他のサービスとの統合を提供する。
2. 主な特徴と機能¶
2.1 5G エッジコンピューティング¶
Wavelength は、通信事業者の 5G ネットワークのエッジに AWS のコンピューティングおよびストレージサービスを配置する。
これにより、モバイルデバイスやエンドユーザーに近い場所でアプリケーションを実行し、超低レイテンシーを実現する。
2.2 低レイテンシー接続¶
Wavelength は、5G ネットワークのエッジと AWS リージョンを高速かつ低レイテンシーで接続する。
これにより、オンプレミス環境や AWS クラウドとの連携をスムーズに行うことができる。
2.3 既存の AWS サービスとの連携¶
Wavelength は、EC2, EBS, VPC, ECS, EKS など、既存の AWS サービスとシームレスに連携する。
ユーザーは、これらのサービスを Wavelength で利用し、アプリケーションを簡単に展開できる。
2.4 スケーラビリティ¶
Wavelength は、アプリケーションの需要に応じて、リソースを柔軟にスケーリングできる。
これにより、トラフィックの変動に対応し、安定したアプリケーションパフォーマンスを提供できる。
2.5 柔軟なネットワーク構成¶
VPC を利用して、Wavelength Zone 内のリソースをネットワーク的に隔離できる。
また、AWS Direct Connect を通じて、オンプレミス環境と Wavelength Zone を接続することも可能である。
2.6 アクセス制御¶
IAM ポリシーを使用して、Wavelength Zone へのアクセスを制御できる。
特定のユーザーやグループに対して、リソースの作成、変更、削除などの権限を付与できる。
2.7 統合性と拡張性¶
AWS Wavelength は、AWS の他のサービスと密接に統合されており、アプリケーション開発を効率的に行える。
また、API を利用して、Wavelength のリソース管理を自動化することもできる。
3. アーキテクチャおよび技術要素¶
- ユーザーは、VPC を拡張して、Wavelength Zone にサブネットを作成。
- EC2 インスタンス、EBS ボリュームなどのリソースを Wavelength Zone にデプロイ。
- アプリケーションは Wavelength Zone 内で実行され、5G ネットワーク経由でモバイルデバイスやエンドユーザーに低レイテンシーでサービスを提供。
- Wavelength Zone は、AWS リージョンと接続し、コントロールプレーンやデータプレーンを共有。
- 必要に応じて、Direct Connect でオンプレミス環境と接続。
AWS Wavelength は、AWS のグローバルインフラストラクチャの一部であり、5G ネットワークのエッジに AWS の機能を拡張する。
Wavelength のリソース管理は AWS が行うため、ユーザーはインフラの管理を行う必要はない。
4. セキュリティと認証・認可¶
AWS Wavelength は、AWS のセキュリティモデルに準拠しており、リソースのセキュリティを確保するために、以下の機能を提供する:
- IAM 統合: AWS Identity and Access Management (IAM) を利用して、Wavelength Zone へのアクセスを制御する。
- VPC: Virtual Private Cloud (VPC) を利用して、Wavelength Zone 内のリソースをネットワーク的に隔離。
- セキュリティグループ: ネットワークアクセスをセキュリティグループで制御。
- データ暗号化: データは転送中および保存時に暗号化される。
- アクセス制御: IAM ポリシーを通じて、ユーザーやグループごとに、Wavelength Zone のリソース操作権限を詳細に制御できる。
これらのセキュリティ対策により、Wavelength Zone 内のリソースとそのデータを安全に保護する。
5. 料金形態¶
AWS Wavelength の料金は主に以下に基づきる:
- EC2 インスタンス: Wavelength Zone で実行する EC2 インスタンスの利用料金。
- EBS ボリューム: Wavelength Zone で使用する EBS ボリュームの利用料金。
- データ転送: Wavelength Zone 内外へのデータ転送量に応じて課金。
- Wavelength Zone への接続: Wavelength Zone への接続に関する料金。
6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン¶
AWS Wavelength は、様々な低レイテンシーアプリケーションのデプロイメントに利用できる。
一般的なパターンは以下の通りである:
- リアルタイムゲーム: モバイルゲームのゲームサーバーを Wavelength Zone で実行し、プレイヤーに低レイテンシーなゲーム体験を提供。
- AR/VR アプリケーション: AR/VR アプリケーションのレンダリングや処理を Wavelength Zone で実行し、リアルタイムなインタラクションを実現。
- 機械学習推論: 機械学習モデルの推論処理を Wavelength Zone で実行し、モバイルデバイスや IoT デバイスへのリアルタイムな推論結果を提供。
- 自動運転: 自動運転車のセンサーデータ処理や制御ロジックを Wavelength Zone で実行し、安全な運転をサポート。
- スマートシティ: スマートシティのセンサーデータ処理や分析を Wavelength Zone で実行し、都市の管理を効率化。
- コネクテッドカー: コネクテッドカーのデータ処理やアプリケーションを Wavelength Zone で実行し、低レイテンシーなサービスを提供。
- 産業オートメーション: 産業オートメーションシステムの制御やデータ処理を Wavelength Zone で実行し、リアルタイムな制御を実現。
7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)¶
- AWS マネジメントコンソールから AWS Wavelength を開き、利用する Wavelength Zone を有効化。
- VPC を拡張し、Wavelength Zone にサブネットを作成。
- Wavelength Zone に EC2 インスタンス、EBS ボリュームなどのリソースをデプロイ。
- アプリケーションをデプロイし、Wavelength Zone で実行。
- 必要に応じて、ロードバランサーを設定し、トラフィックを分散。
- モバイルデバイスやエンドユーザーからアプリケーションにアクセスし、低レイテンシーでの動作を確認。
8. 試験で問われやすいポイント¶
8.1 5G エッジコンピューティング¶
- 特徴: 5G ネットワークのエッジに AWS サービスを配置。
- 目的: モバイルデバイスやエンドユーザーに近い場所でアプリケーションを実行し、超低レイテンシーを実現。
- 試験対策: 5G エッジコンピューティングの重要性、Wavelength の利用ケースが問われる。
8.2 低レイテンシー接続¶
- 特徴: 5G ネットワークのエッジと AWS リージョンを高速かつ低レイテンシーで接続。
- 利用: オンプレミス環境や AWS クラウドとの連携。
- 試験対策: 低レイテンシー接続の重要性、メリットが問われる。
8.3 既存の AWS サービスとの連携¶
- 連携対象: EC2, EBS, VPC, ECS, EKS など。
- 利点: 既存の AWS サービスを Wavelength で利用可能。
- 試験対策: 連携できるサービス、利用方法が問われる。
8.4 スケーラビリティ¶
- 機能: アプリケーションの需要に応じてリソースを柔軟にスケーリング。
- 目的: トラフィック変動に対応し、安定したパフォーマンスを提供。
- 試験対策: スケーラビリティの仕組み、メリットが問われる。
8.5 柔軟なネットワーク構成¶
- 利用技術: VPC を利用して、リソースをネットワーク的に隔離。
- 接続: Direct Connect でオンプレミス環境と接続。
- 試験対策: ネットワーク構成、接続方法が問われる。
8.6 アクセス制御¶
- 利用サービス: IAM ポリシー。
- 目的: Wavelength Zone へのアクセスを制御。
- 試験対策: IAM ポリシーの設定方法、権限制御が問われる。
8.7 料金体系¶
- 課金対象: EC2 インスタンス、EBS ボリューム、データ転送量、Wavelength Zone への接続。
- 最適化: リソース使用量の最適化、データ転送量の削減がコスト最適化に有効。
- 試験対策: 料金体系、課金対象が問われる。
8.8 類似・関連サービスとの比較¶
- AWS Local Zones: 特定の都市や地域で低レイテンシーを提供。Wavelength は 5G ネットワークのエッジに特化。
- AWS Outposts: オンプレミス環境に AWS インフラストラクチャを拡張。Wavelength は通信事業者のネットワークエッジに AWS を拡張。
8.9 試験で頻出となる具体的な問われ方と答え¶
- Q: AWS Wavelength は何を提供するサービスか?
- A: 5G ネットワークのエッジに AWS のコンピューティングおよびストレージサービスを組み込むことで、超低レイテンシーを必要とするアプリケーションを実行できるようにするサービスである。
- Q: AWS Wavelength は、どのような場所でサービスを提供するか?
- A: 通信事業者の 5G ネットワークのエッジでサービスを提供する。
- Q: AWS Wavelength を利用することで、どのようなメリットが得られるか?
- A: モバイルデバイスやエンドユーザーに近い場所でアプリケーションを実行し、超低レイテンシーを実現できる。
- Q: AWS Wavelength で利用できる AWS サービスは何か?
- A: EC2、EBS、VPC、ECS、EKS など、既存の AWS サービスと連携できる。
- Q: AWS Wavelength の料金はどのように計算されるか?
- A: EC2 インスタンス、EBS ボリューム、データ転送量、Wavelength Zone への接続などに基づいて計算される。