Amazon Managed Grafana
1. サービス概要¶
Amazon Managed Grafana は、AWS が提供するフルマネージドのデータ可視化サービスである。
オープンソースの Grafana をベースにしており、様々なデータソースから収集したメトリクス、ログ、トレースなどのデータを、インタラクティブなダッシュボードで可視化できる。
これにより、システムやアプリケーションのパフォーマンスを監視し、問題を迅速に特定できる。
主なユースケースとして、
- アプリケーション監視
- インフラストラクチャ監視
- DevOps ダッシュボード
- ビジネスインテリジェンス(BI)
- セキュリティ監視
などが挙げられる。
2. 主な特徴と機能¶
2.1 フルマネージド Grafana サービス¶
Amazon Managed Grafana は、Grafana サーバーの運用管理を AWS が行うフルマネージドサービスである。
これにより、ユーザーは Grafana のインストール、設定、スケーリング、パッチ適用などの運用作業から解放され、データ可視化に集中できる。
2.2 幅広いデータソースのサポート¶
Managed Grafana は、Amazon CloudWatch, Prometheus, Elasticsearch, AWS X-Ray, Amazon Athena, MySQL, PostgreSQL など、様々なデータソースをサポートしている。
これにより、異なるシステムからのデータを統合して可視化できる。
2.3 ダッシュボードの作成と共有¶
インタラクティブなダッシュボードを作成し、チーム内で共有できる。
ダッシュボードは、グラフ、テーブル、ゲージなどの豊富な可視化コンポーネントを利用してカスタマイズできる。
2.4 アラート機能¶
設定した条件に基づいてアラートを送信できる。
これにより、システムやアプリケーションの異常を早期に検知し、対応できる。
2.5 アクセス制御¶
AWS IAM を利用して、Grafana ダッシュボードへのアクセス制御と権限管理を行うことができる。
ユーザーやグループごとに異なるアクセス権限を付与できる。
2.6 プラグインのサポート¶
Managed Grafana は、Grafana の豊富なプラグインをサポートしている。
これにより、可視化の機能を拡張したり、新しいデータソースとの連携を容易にしたりできる。
2.7 SSO (シングルサインオン) のサポート¶
AWS IAM Identity Center (旧 AWS Single Sign-On) を利用して、シングルサインオンを有効にできる。
これにより、ユーザーは既存の認証情報で Grafana にアクセスできる。
2.8 統合性¶
Managed Grafana は、AWS の他のサービスと統合されており、CloudWatch メトリクス、X-Ray トレース、ログデータを容易に可視化できる。
AWS Secrets Manager と連携してデータソースの認証情報を安全に管理できる。
3. アーキテクチャおよび技術要素¶
- ユーザーは、Amazon Managed Grafana のワークスペースを作成。
- Grafana は、設定されたデータソースに接続し、メトリクス、ログ、トレースなどのデータを取得。
- ユーザーは、取得したデータに基づいてダッシュボードを作成。
- ダッシュボードは、インタラクティブな可視化コンポーネントで表示。
- 必要に応じて、アラートを設定し、異常を通知。
Managed Grafana は、フルマネージドサービスとして提供され、高い可用性、スケーラビリティ、セキュリティを内包している。
可視化の複雑さを抽象化し、ユーザーはデータ分析に集中できる。
4. セキュリティと認証・認可¶
セキュリティは Managed Grafana の重要な要素です:
- IAM によるアクセス制御: AWS IAM を利用して、Managed Grafana リソースへのアクセスを制御し、権限を管理。
- データ暗号化: 転送中および保存中のデータを暗号化し、データの機密性を保護。
- VPC サポート: Amazon VPC 内で Managed Grafana を使用する場合、プライベート接続を確立。
- SSO: AWS IAM Identity Center を利用してシングルサインオンをサポート。
- 監査ログ: AWS CloudTrail を利用して、API 呼び出しやリソース変更を記録。
これにより、データの安全性とコンプライアンスを確保できる。
5. 料金形態¶
Amazon Managed Grafana の料金は主に以下に基づきます:
- アクティブユーザー数: Grafana ワークスペースにアクセスするアクティブユーザー数に応じた課金。
- データ利用量: データソースへのクエリ量、データ転送量に応じた課金(一部のデータソース)。
6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン¶
一般的なパターンは以下の通りです:
- アプリケーション監視: アプリケーションのパフォーマンスメトリクス、ログ、トレースデータを可視化し、ボトルネックを特定。
- インフラストラクチャ監視: EC2 インスタンス、RDS データベースなどのインフラストラクチャのリソース使用量を監視し、キャパシティプランニングを最適化。
- DevOps ダッシュボード: CI/CD パイプラインの進捗状況、デプロイの成功率、エラー率などを可視化し、DevOps チームのコラボレーションを促進。
- ビジネスインテリジェンス (BI): ビジネスメトリクスを可視化し、ビジネスの傾向やインサイトを把握。
- セキュリティ監視: セキュリティログを可視化し、異常なアクティビティを検出し、セキュリティインシデントに対応。
7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)¶
- AWS コンソールで Managed Grafana のワークスペースを作成。
- データソース(CloudWatch, Prometheus など)を設定。
- ダッシュボードを作成し、メトリクス、ログ、トレースなどを可視化。
- アラートを設定し、異常検知時の通知を設定。
- 作成したダッシュボードをチームメンバーと共有。
8. 試験で問われやすいポイント¶
8.1 フルマネージド Grafana サービス¶
- 運用管理: Grafana サーバーの運用管理を AWS が行うことを理解。
- 集中: ユーザーはデータ可視化に集中できることを理解。
8.2 幅広いデータソースサポート¶
- 対応データソース: CloudWatch, Prometheus, Elasticsearch, X-Ray, Athena, MySQL, PostgreSQL など、サポートされているデータソースを理解。
- データ統合: 異なるシステムからのデータを統合して可視化できることを理解。
8.3 ダッシュボードの作成と共有¶
- ダッシュボード作成: インタラクティブなダッシュボードを作成できることを理解。
- 可視化コンポーネント: グラフ、テーブル、ゲージなど、豊富なコンポーネントを利用できることを理解。
- ダッシュボード共有: ダッシュボードをチーム内で共有できることを理解。
8.4 アラート機能¶
- アラート設定: 設定した条件に基づいてアラートを送信できることを理解。
- 異常検知: システムやアプリケーションの異常を早期に検知できることを理解。
8.5 アクセス制御¶
- IAM 連携: IAM を利用してアクセス制御と権限管理ができることを理解。
- アクセス権限: ユーザーやグループごとに異なるアクセス権限を付与できることを理解。
8.6 料金体系¶
- アクティブユーザー: Grafana ワークスペースにアクセスするアクティブユーザー数による課金を理解。
- データ利用量: データソースへのクエリ量、データ転送量による課金を理解(一部のデータソース)。
8.7 類似・関連サービスとの比較¶
- Amazon CloudWatch: AWS リソースの監視に特化。Managed Grafana は様々なデータソースの可視化に特化。
- Amazon QuickSight: ビジネスインテリジェンスに特化。Managed Grafana はシステム/アプリケーション監視に特化。
8.8 試験で頻出となる具体的な問われ方と答え¶
- Q: Amazon Managed Grafana の主な用途は?
- A: 様々なデータソースのメトリクス、ログ、トレースなどのデータを可視化。
- Q: Managed Grafana がサポートするデータソースの例は?
- A: CloudWatch, Prometheus, Elasticsearch, X-Ray, Athena, MySQL, PostgreSQL など。
- Q: Managed Grafana のフルマネージドとは?
- A: Grafana サーバーの運用管理を AWS が行うこと。
- Q: Managed Grafana でできることは?
- A: ダッシュボード作成、データ可視化、アラート設定、アクセス制御など。
- Q: Managed Grafana のアクセス制御に利用する AWS サービスは?
- A: AWS IAM。
- Q: Managed Grafana の料金体系は?
- A: アクティブユーザー数とデータ利用量に基づく課金。
- Q: Managed Grafana と CloudWatch の違いは?
- A: CloudWatch は AWS リソース監視、Managed Grafana は様々なデータソースの可視化。