Snow Family
1. サービス概要¶
AWS Snow Family は、AWS クラウドへのデータ移行、エッジでのデータ処理、ストレージ拡張を目的とした一連の物理デバイスとサービスである。
ネットワーク接続が不安定または低帯域幅な環境でも、大規模なデータ移動やエッジコンピューティングを安全かつ効率的に行うことができる。
主なデバイスとして、
- AWS Snowcone
- AWS Snowball(Snowball Edge Compute Optimized、Snowball Edge Storage Optimized)
- AWS Snowmobile
がある。
それぞれのデバイスは異なるユースケースに対応しており、小型で持ち運び可能なものから、ペタバイト級のデータに対応するものまで幅広く提供される。
2. 主な特徴と機能¶
2.1 AWS Snowcone¶
Snowcone は、小型で堅牢なデバイスで、エッジでのデータ収集、処理、データ転送に適している。
バッテリー駆動可能で、過酷な環境下でも利用できる。
- 特徴: 小型、軽量、ポータブル、耐衝撃性
- 用途: エッジでのデータ収集・処理、過酷な環境での利用、IoT デバイスとの連携
- 機能: ローカルストレージ、コンピューティングリソース、AWS とのデータ転送
2.2 AWS Snowball Edge¶
Snowball Edge は、大規模なデータ移行やエッジでのコンピューティング処理に最適化されたデバイスである。
Compute Optimized と Storage Optimized の 2 つのタイプがある。
- Snowball Edge Compute Optimized: 大量の演算処理に特化しており、機械学習推論、メディア処理などに使用できる。GPU オプションも選択可能。
- Snowball Edge Storage Optimized: 大規模なデータストレージに特化しており、ペタバイト級のデータ移行や長期保存に利用できる。
2.3 AWS Snowmobile¶
Snowmobile は、エクサバイト級のデータを移動させるための輸送可能なデータ転送サービスである。
輸送可能なコンテナ型データセンターであり、大規模なデータセンターから AWS へのデータ移行を効率的に行う。
2.4 セキュリティと管理¶
Snow Family デバイスは、データ転送中および保管中のセキュリティを確保するために、暗号化機能と改ざん防止機能が組み込まれている。
AWS Key Management Service (KMS) を利用した暗号化や、物理的な改ざん防止対策が含まれる。
2.5 統合性と拡張性¶
Snow Family デバイスは AWS の他のサービスと連携して動作する。
例えば、Snowball Edge は S3 バケットへのデータ移行、Snowcone は IoT Core とのデータ連携が可能である。
また、AWS Management Console や AWS CLI を通じて、デバイスの管理やデータ転送ジョブの作成が可能である。
3. アーキテクチャおよび技術要素¶
- ユーザーは AWS Management Console または AWS CLI でデータ転送ジョブを作成し、Snow Family デバイスを注文する。
- AWS はデバイスをユーザーの指定した場所に発送する。
- ユーザーはデバイスをデータセンターまたはエッジ環境に設置し、データをデバイスにコピーする。
- データコピー後、デバイスを AWS に返送する。
- AWS はデバイス内のデータを S3 バケットにインポートし、データ移行を完了する。
Snow Family デバイスは、AWS との連携を容易にするために、AWS SDK や API をサポートしている。
4. セキュリティと認証・認可¶
セキュリティは Snow Family の中核コンポーネントである:
- デバイス暗号化: デバイスに保存されるデータは、AWS KMS で管理されるキーを使用して暗号化される。
- 改ざん防止: デバイスは物理的な改ざんを検知する機能があり、不正なアクセスを防ぐ。
- アクセス制御: IAM を利用して、デバイスへのアクセス権限を管理する。
これらのセキュリティ機能により、データの機密性と整合性を確保し、安全なデータ転送を実現する。
5. 料金形態¶
AWS Snow Family の料金は主に以下に基づく:
- デバイス利用料金: デバイスのレンタル期間に応じて課金される。デバイスの種類や構成によって料金が異なる。
- データ転送料金: AWS へのデータインポートに際して料金が発生する場合がある。
- ジョブ作成料金: データ転送ジョブの作成には、ジョブごとに料金が発生する。
6. よくあるアーキテクチャ・設計パターン¶
一般的なパターンは以下の通りである:
- 大規模データ移行: オンプレミスデータセンターから AWS への大規模なデータ移行に Snowball Edge または Snowmobile を使用。
- エッジコンピューティング: 遠隔地のデータ収集・処理に Snowcone または Snowball Edge を使用。
- メディアコンテンツ処理: ビデオ編集や画像処理などのメディアワークフローに Snowball Edge Compute Optimized を利用。
- IoT データ収集: 遠隔地のセンサーデータ収集に Snowcone を利用し、AWS IoT Core へ連携。
7. 設定・デプロイ手順(ハンズオン例)¶
- AWS Management Console で、Snow Family のサービスを選択。
- データ転送ジョブを作成し、必要なデバイスを選択(Snowcone、Snowball Edge など)。
- デバイスの発送先住所、データ転送方法、暗号化設定などを指定。
- AWS から発送されたデバイスを受け取り、オンプレミス環境またはエッジ環境に設置。
- デバイスにデータをコピーし、AWS へ返送。
- AWS がデバイスを受け取り、データを S3 バケットにインポート。
8. 試験で問われやすいポイント¶
8.1 デバイスの種類と用途¶
- Snowcone: 小型でポータブル、エッジデータ収集、過酷環境での利用。
- Snowball Edge Compute Optimized: エッジでのコンピューティング処理、機械学習推論、GPU オプション。
- Snowball Edge Storage Optimized: 大規模なデータ移行、ストレージ。
- Snowmobile: ペタバイト~エクサバイト級の大規模データ移行。
8.2 セキュリティ(暗号化と物理的保護)¶
- 暗号化: AWS KMS によるデータ暗号化、データ転送中と保管中における保護。
- 改ざん防止: 物理的な改ざんを検知する機能。
- 認証: IAM によるアクセス制御、デバイスへのアクセス権限管理。
8.3 料金モデルとコスト最適化¶
- デバイス利用料金: デバイスのレンタル期間に応じて課金。
- データ転送料金: AWS へのインポートに際して発生する可能性のある料金。
- ジョブ料金: データ転送ジョブ作成ごとの料金。
- コスト最適化: 適切なデバイス選定、データ圧縮による転送量削減。
試験問題では、
- 「Snow Family の各デバイスの用途は?」
- 「暗号化はどのように実現されているか?」
- 「コスト最適化のポイントは?」
などが問われる。
8.4 連携サービスと統合性¶
- S3: Snowball Edge で収集したデータを S3 バケットへインポート。
- IoT Core: Snowcone で収集したデータを IoT Core に連携。
- AWS CLI/SDK: デバイス管理、データ転送ジョブの作成。
8.5 ユースケース¶
- データセンター移行: オンプレミスデータセンターからの大規模データ移行。
- エッジコンピューティング: 製造業、石油・ガス、建設現場など、遠隔地でのデータ処理。
- メディアコンテンツ: ビデオ編集、画像処理などのメディアワークフロー。
8.6 試験で頻出となる具体的な問われ方と答え¶
- Q: Snow Family の中で最も小型でポータブルなデバイスは?
- A: Snowcone。
- Q: 大規模なデータ移行に特化した Snow Family デバイスは?
- A: Snowball Edge Storage Optimized と Snowmobile。
- Q: Snow Family のセキュリティ機能として、データ暗号化はどのように実現されるか?
- A: AWS KMS で管理されるキーを使用して暗号化。
- Q: エッジ環境でのコンピューティング処理に最適な Snow Family デバイスは?
- A: Snowball Edge Compute Optimized。
- Q: Snow Family デバイスの料金体系は?
- A: デバイス利用料金、データ転送料金、ジョブ料金。
- Q: オンプレミス環境から AWS へペタバイト級のデータを移行する場合に最適なサービスは?
- A: Snowball Edge Storage Optimized または Snowmobile。
- Q: Snowcone で収集したデータを AWS へ送信する方法は?
- A: AWS に返送して、S3 にインポートまたは IoT Core へ連携。